第二次大戦中の資料を探っていると、写真に写るパイロット達の大半が首元にスカーフを巻いている。当時のスカーフは廃棄処分となったパラシュートクロスを切り刻んで再利用したもので、オープンコックピット内で飛行するパイロット達にとって重要な役割を果たしていた。敵機がいつ何処から現れるか分からない状況下、あらゆる角度に対して注視しなくてはならないため、自然と頭や首の動きが活発になる。滑りが良くしなやかなシルクを首元に挟み込むことで、防寒に加えジャケットや制服で首が擦れるのを防いでくれた。更には曇ったゴーグルや機内の風防ガラス、計器類を拭くのにも重宝したため、スカーフはパイロット達にとって不可欠なアクセサリーであった。
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